

演奏や伴奏の依頼では、日時や曲目、報酬については確認していても、キャンセルについては
後回しになりがちです。
ですが実際には、体調不良や予定変更などで本番がなくなったり、出演そのものが見送りになったり
することがあります。
そのようなとき、キャンセル時の扱いを何も決めていないと、「どこまでお願いしてよいのか」
「今回はいただかない方がよいのか」と、相手もこちらも迷ってしまうことがあります。
私自身、伴奏のご依頼を受ける中で、急な事情で本番がなくなったり予定が変更になったりした場面に
出会ったことがあります。
その際、キャンセルについて事前に明確にしていなかったため、相手もこちらもどう考えるのがよいのか
迷ってしまうことがありました。
キャンセル料について、法律で一律の割合が決まっているわけではありません。
だからこそ、細かく決めすぎなくても「もしもの場合はどうするか」をあらかじめ共有しておくことは
大切だと感じています。
必ずしも、毎回細かく取り決めをしておく必要があるわけではありません。
特に音楽のご依頼では、あまり堅苦しくしたくない、相手との関係を大切にしたい、という気持ちがある方も多いと思います。
実際、最初からキャンセルの話を出すことに少し言い出しにくさを感じることもあるでしょう。
一方で、何も決めていないまま本番の中止や出演見送りが起きると、かえってお互いに気を遣ってしまう
ことがあります。
そのため、「必ず厳格なルールを作る」というよりも、まずは無理のない範囲で考え方を共有しておくことが大切です。
演奏や伴奏の依頼では、本番に限らず、事前の準備にも時間や労力がかかります。
たとえば、
・合わせの予定を空けている
・曲の練習を進めている
・他の予定を調整している
・遠方であれば、交通手段を手配することがある
といった準備が必要になることがあります。
また、本番の日程が決まっていると、その日に別のご依頼をいただいてもお受けできないことがあります。
そのため、直前に本番自体がなくなると、準備の時間だけでなく、その日の予定を空けていたことによる
影響も小さくありません。
とはいえ、こうした事情をその都度きっちり整理するのは、意外と難しいものです。
だからこそ、「直前のキャンセルはどうするか」「実費が出た場合はどう考えるか」といった基本的な方針
だけでも、あらかじめ共有しておくと安心です。
キャンセルについて、すべてを細かく決めなければならないわけではありません。
ただ、少なくとも次のような点は考えておくと、後で迷いにくくなります。
①キャンセル料が発生するタイミング
たとえば、直前のキャンセルでは一部の負担をお願いするのか、当日はどうするのかなど、
大まかな考え方を共有しておくと安心です。
②すでに終わった合わせ分の扱い
合わせのたびに報酬が発生する形であれば、すでに実施した分については通常どおりとし、
本番分だけを別に考えるという整理もしやすいでしょう。
③交通費や宿泊費など実費の扱い
遠征で先に切符を購入していた場合や、宿泊費・スタジオ代などが発生している場合には、
その扱いも確認しておきたいところです。
あまり細かく取り決めをしすぎると、堅苦しく感じられるのではないかと心配になることもあります。
そのような場合は、まずは次の2点だけでも共有しておくとよいでしょう。
・直前のキャンセルについては、状況に応じて相談することがある
・交通費や宿泊費など、すでに発生した実費がある場合はその扱いを確認する
はじめから細かくキャンセルについて決めていなくても、「もしものときは相談しながら決めたい」と伝えて
おくだけで、必要な場面で話し合いやすくなり、いざというときの行き違いを防ぐことにもつながります。
こうしたことは、日時や報酬、交通費などの条件を確認するタイミングであわせて共有しておくと、
比較的自然です。
キャンセル料について、法律で一律の基準が決まっているわけではありません。
だからこそ「絶対に何%」と決めつけるのではなく、依頼の内容や準備の状況に応じて無理のない範囲で
考え方を共有しておくことが大切です。
特に、
・キャンセル料が発生するタイミング
・すでに終わった合わせ分の扱い
・交通費や宿泊費など実費の扱い
・もしもの場合にどう相談するか
といった点は、事前に少し意識しておくだけでも、後からの行き違いを減らしやすくなります。
細かく決めすぎなくても大丈夫です。
まずは、「もしもの場合の扱いをどうするか」を、無理のない範囲で共有しておくところから始めてみては
いかがでしょうか。
▶演奏条件チェックシート|トラブルを防ぐために事前に確認しておきたいこと
▶演奏の報酬どこまで決めるべき?トラブルを防ぐための考え方